磁場解析 例題5 T.E.A.M 国際ワークショップ No.23 永久磁石に作用する電磁力の解析

 開発した磁場解析プログラムの動作検証ならびに精度検証のために,TEAM 国際ワークショップの23に掲載されている,
永久磁石とコイルからなる系に作用する電磁力を計算する問題を解きました。

  本問題は,2つのモデルと2種類の磁石からなる合計4つの解析ケースに分けられます。
 モデルに関しては,大きな磁石とコイルからなるモデルAと,小さな磁石とコイルからなるモデルBの2種類です。
 永久磁石に関しては,SmCo磁石を用いた1とNdFeB磁石を用いた2の2種類です。
 まず,計算モデルを図1に示します。
 次に,使用した永久磁石の減磁特性を図2に示します。
 解析モデルは,軸対称モデルであり,電磁力の計算にはMaxwelの応力法を使用しました。
 境界条件は,対称軸上の節点はベクトルポテンシャル0の固定境界条件を設定し,他の境界は自然境界条件としました。


  

図1 計算モデル 左:Large Model    右:Small Model


図2 永久磁石の減磁特性


計算結果を図3および図4に示します。
図3は,SmCo磁石を使用した解析であり,Large Modelに関しては,文献値とほぼ同等の解が得られました。
しかしながら,他の解析については文献値に対して大き目の解を算出しています。
原因はわかりませんが,文献に記載されている値に問題があるのでは?と思っています。
コイルの巻線を240とするとB2の解析では文献値とよく一致しました。


  

図3 計算結果 左:Large Model + SmCo磁石  右:Small Model + SmCo磁石


 

  

図4 計算結果 左:Large Model + NdFeB磁石  右:Small Model + NdFeB磁石

 

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